みんな大好き”もっと施策”

飲食店経営者や従業員、またコンサルタントもそうですが、多くの飲食店に携わる人たちは「もっと新規顧客を集客をする」「もっと美味しいものを作る」「もっと商品数を増やす」「もっと良い接客をする」などの”もっと施策”をすると売上が上がると考えています。しかし、それらの施策ではなくリターン・カスタマー(再来店客)を増やすことを考えるべきだと私は思っています。
まずは、リターン・カスタマーを減らす要因に着目してほしいのです。1つが飲食店舗に於けるカスタマー・フラストレーション(顧客の心理的不安 以降CF)だと考えるべきです。CFはマイナスであると考えれば、CFが全くない状態は0点と言うことになります。CF0点の状態からほど遠いのに”もっと施策”を施すのは、新規顧客が来てもリターン・カスタマーとはならないため既存客数は増えないのです。一時的に新規顧客が増えても、みせかけ上売上が変わらなく見えてしまいます。まずはCFの満点である0点に近づけてから集客などの”もっと施策”をすることを考えるべきです。自店の売上が足りないと考えるほとんどの飲食店経営者がこの状態に陥っています。世の中にも”もっと施策”しか出回っていないことが大きな要因でもあります。
もう1つは販売力の問題です。自店の販売力を知らず(計測せず)に容量を超えた売上高を望んでしまうことです。販売力には物理的販売力P.S.Fと人的販売力L.S.Fの2種類があります。よく崇高なコンサルタント様が「飲食店の売上高は客数×客単価である!」なんて声高らかに唱えていますが、販売力について語るコンサルタントはわが社以外に存在しません。それほど度外視されている存在ですが、販売力は全ての根底であると私は認識しています。
行列などは最たるもので販売力不足から起こるものです。行列が長ければ長いほど人気店と捉えがちですが、一生続く行列はありません。あくまで一時の流行りのようなものです。業態にもよりますが、10分~30分以上の行列となるとCFと考えるべきです。「顧客は待つのが当たり前」と思う飲食店が増えてきたように感じますが、逆に短命ですので注意が必要です。商品が提供できた数が売上高なのです。要するに「飲食店の売上高=商品提供数x商品単価」なのです。これが考えられないので多くの人は飲食店経営を難しくしてしまっています。
「新規客呼べ!呼べ!」や「新商品食え!食え!」の”もっと施策”は間違いです。新規客を呼び寄せてリターン・カスタマーを増やせなければ売上高は増えません。「CFの排除」と「販売力の向上」を行い、”もっと施策”は最後の最後ということになるのは、お分かりいただけましたか?販売力についてやメニューの組み立て方については、また詳しくお伝えしていきます。
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モチベーションが上がらない!?

少し前からですが「モチベーションが上がらない」「モチベーションだだ下がり」という言葉を良く聞くようになりました。「やる気満々」や「気分が乗らない」ことを表現する言葉と私は捉えています。雇用側からすると従業員のみなさんにはその時の体調や気分にかかわらず、店舗では高いパフォーマンスを発揮して欲しいと思っているのではないでしょうか。モチベーションが高いか低いかで仕事の質が変わったりするのは、お店にとってもお客様にとっても一緒に働く従業員やあなたにとってもよろしくないはずです。
昨今はハラスメントという言葉が横行する時代になって、雇用する側が「気分で仕事をするな」とはっきり要求できないような雰囲気にもなってきているかもしれません。そんな中、「自主性を持たせてガンガン働いてくれないかなぁ?」なんて思ってしまう人も多いかもしれませんが、そんなことを言っていたら死活問題です。雇用主であるあなたが要求しなければ、けっしてあなたのお眼鏡に叶う人は現れないし、育たないのです。要求がなければ(要求が分からなければ)従業員は自身の常識の中で「このくらいで良い」を実施していきます。
飲食店に於いての教育や要求は知識が乏しいと「ダメ、そうじゃない」と「まだまだ」と「それくらい当たり前でしょ」しか言えません。店舗では、まだまだこんな教え方が多く存在します。人間もペットもそうですが、ダメしか言われなければ意気揚々と生きては行けません。「ダメ」や「まだ」ではなく現状を明確に伝えなければなりません。更には、どうしてあなたの言うことを聞かなければならないのか、言うことを聞くと良いことがあるのかを知らせる必要があります。あなたに従ったことで良いことがあった、例えば時給が上がったり、お客様に褒められたりなどの成功体験を積み重ねていくことが重要です。
こんなことを考えるとモチベーションが関係してくるのは雇用主のあなた次第だと思いませんか。「いい人が来ないなぁ」「使えないなぁ」「最近の若い奴は…」なんて言葉が漏れるのは雇用主のせい以外に原因はないのです。従業員育成を上手く機能させなければバイトテロのように最悪の事態が起こってしまうのです。応募してくる従業員候補の方は、雇用される前から「サボろう」とか「この店潰してやろう」とか「経営者を困らせてやれ」なんて思っている人は皆無です。雇用されてからみな変わってしまうのです。いつしか「俺が辞めたら困るんだろう?」と無言で脅されて立場がおかしくなることも多々あります。「何のために働くか」を明確にしてあげることが大切なのです。誰もあなたを儲けさせるために働いてくれる、そんないい人はいないのです。
「何のために働くか」を考える上で人間の欲求について知っておくことも重要です。アメリカの心理学者マズローさんが面白い研究をしているので参考にしてほしいと思います。

「マズローの欲求5段階説」では人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されているという考え方です。ピラミッドの下層から順に「1生理的欲求」→「2安全欲求」→「3社会的欲求」→「4承認欲求」→5「自己実現欲求」が人間にはあって、下層の欲求が満たされるとより高次の階層の欲求を欲するようになります。1番底辺の第一層には生理的欲求があり、食う寝るなど生きるための最低限の欲求があります。生理的欲求が満たされるとその上の第二層の安全欲求を欲し、雨風を凌ぐ住居や健康を求めてより危険を回避したい、安全安心な暮らしがしたい欲求があります。安全欲求が満たされると次の階層の社会的欲求を欲し、仲間を欲しい、集団に属したい欲求があります。生存や安全が手に入ると人間は他人と喋りたくなったり、一人だとなんだか寂しいと感じます。この欲求が満たされないと孤独を感じて社会的不安を感じます。社会的欲求が満たされると次の階層の尊厳欲求を欲します。
ここまでの3階層は外的(肉体的)に満たされたいという思いから来る欲求(低次欲求)で、ここから上層の2階層は内的(精神的)な心を満たしたい欲求(高次欲求)の領域に変わります。承認欲求の階層になると他人から尊敬されたい、認められたい欲求があります。他人より勝っていたい、価値のある存在でいたい、社会で認められたいと考えます。承認欲求が満たされると最後の階層の自己実現欲求が生まれます。自身の力を開花させて創造的な活動がしたいのような欲求です。他人に認められたいということではなく単純に自身の力を使って必要とされることをしたいという考えです。(心理学者エイブラハム・マズローの欲求5段階説より)
このような研究はとっても役立ちます。私自身も教育や育成にこの考え方を応用しています。
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自身のダメは見つけられない!?

売上阻害要因である客数を減らす最大の要因は、カスタマー・フラストレーション(顧客の心理的不安 以後CF)の発生です。このメカニズムが分からないとどんなに集客活動に精を出して新規顧客の獲得に努めても、売上は自ずと減ります。それは、新規顧客数よりも既存顧客数が減少してしまうからです。まずは経営者が意識してCF排除を行っていくことが売上を右肩上がりにする第一歩なのです。
CF排除をするためには、CFを発見することが必要です。多くの場合はCFはあからさまに見えるものばかりではなく心理的なものがほとんどなので意識しないと、なかなか気が付くことはできません。CFが発生した時点で気が付くことができれば改善排除しようがありますが、CF排除が重要なことに重きを置いていなければ気付くことすらできないのです。穴の開いたバケツ理論のように、新規顧客の獲得数よりも既存顧客の減少数が勝れば、客数は減ります。あなたの店舗の客数を右肩上がりにするのも右肩下がりにするのも、CFの発見と排除にかかっているのです。まずはどんなCFが存在するのかを知ってください。
代表的な入店前のCF
店内が見えない
店内が暗い
従業員の姿が見えない
営業しているか分からない
価格が分からない
店舗の場所が分かりづらい
何が食べられるか分からない
入口が分からない
入店前のCFは新規顧客のためにあります。1度来店させるための入店しやすさが必要なのです。なぜなら飲食店はウィンドウショッピングができない業種だからです。入店したら必ず購入しなければならないので、もの凄く勇気がいります。入店前のCFが大きいと新規客は怖くて入店できません。あなたの家や職場の近所に存在は知っていて、利用する機会は幾度となくあったけれど1度も利用したことがない飲食店があると思います。その理由のほとんどが「怖くて入店できない」からなのです。
代表的な入店後のCF
提供時間が遅い
寒い・暑い
無視される
異臭
騒音
他の顧客が帰った後片づけられていない
メニューが見づらい
入店後のCFは店舗で働く人間が、多くを作り出しています。
無視されるのように「いらっしゃいませ」を言われないとか、注文したくてもできないとかが人間が関わることででるマイナス面です。人間が関わることによってメリットをだせることが多くあることを知っておくべきです。
「5分くらいで提供されると思っていたら15分待たされた。」のような現象はどの飲食店でも日々起こり得るのです。
これは「仕方がない」と判断して毎回スルーしがちですが、このことにより顧客の足が遠のいていってしまいます。「仕方がない」とせずにCFを意識して対策するのはとても難しいのです。自身で自身のダメを突っ込める人はなかなかいません。一流スポーツ選手がコーチを付けるのと一緒で、外部にスーパーバイザーの役目をしてくれる人を置くことを考えてください。顧客の意見を聞くこととは違いますので気を付けてください。多くの人が言ってくれるのは、おばさんの戯言のように「もっとこうすれば売れるのに!」のような私的意見です。覆面調査も素人の意見ですから気を付けたいです。経営責任がある人でプロフェッショナルにCFの発見と排除を依頼してください。
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あなたが思う問題点はほぼ間違っている

現在はリモートでのコンサルティングが主流になりつつあります。飲食店の経営コンサルティングもその波にのまれつつあります。飲食店専門経営コンサルタントである我々の仕事は、売上阻害要因や利益阻害要因を取り除き、店舗の持つポテンシャルの上限の売上や利益に近づけて、依頼主である経営者がコントロールできるようになってもらうことだと思っています。もちろん、根柢のコンサルティング手法はありますが、画一的なやり方では追いつかない部分がもの凄く多いのです。
店舗の形や売っているもの、周囲の環境、経営者の力量、従業員の質、地域制などが現地視察しないとわからない主な要素ですが、安価に画一的にできるようにリモートでコンサルティングを行うように多くのコンサルタントが変化してきているように私は感じます。依頼者の方も原因の究明改善ではなく、「集客してください」「映える商品開発を提案してください」のようなピンポイントの施策をコンサルタントに依頼するケースが多くなってきています。もはやそれはコンサルティングではなくなってしまっているかもしれません。なぜなら、飲食店の問題点は内側(売り手)からは見つけづらいからです。売れても売れなくても店舗では一生懸命働くしかありませんし、店舗運営だけで身体も頭脳も120%くらい使い切ってしまう業種だからです。
飲食店経営者であるあなたが「何かがおかしい」と感じるならば、要因は絶対にどこかにあります。それは間違いありません。しかし、その要因の特定は内側からは、ほとんどの場合できないのが現実です。自身で改善案を立ててしまうと間違った施策をしてしまうことがほとんどです。実は専門家に店舗を見てもらうのが一番の近道で、一番費用対効果が高いのです。
我が社では店舗診断というワンデーコンサルを実施していますので、「何かおかしい」と感じたらぜひ店舗診断を受けてみてください。その場で改善できた店舗も多くあります。
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初めての経営は不安なので相談できる人をみつけておこう!

既に飲食店経営されている方もこれから飲食店の新規開業に臨む方も初めて社長になる方経営する方がほとんどだと思います。諸先輩方も飲食店の成功法則なんて知っている人なんてほとんどいないので誰に聞くのが良いのか、誰に相談したら良いのか分からないのが現実です。近しい方で、ある程度上手く行っている人に相談しても実はその本人もどうして上手く行ったかは分かっていないことが多いので教えることはできないのが現実です。実は、上手くいく方法をわかっている飲食店経営者は、非常に稀です。
誰もが飲食店経営初心者なのです。ですから開業初日から「これで食っていける!」とか「このまま積み重ねれば、右肩上がりになるだろう!」なんて状態になるまでは試行錯誤の繰り返しで「これだ!」という何かを見つけるまでは、ずっと不安な日々を送るしかありません。はじめての社長業ではここが最初の分岐点と言っても過言ではありません。もがいて、もがいて、もがき苦しんでもなかなか風穴は開きません。赤字の時間をかければかけるほど精神的にはやられていきます。焦りもあってお金や時間をムダにつかってしまう状態に陥ったら危険です。飲食店経営は施策に対しての成果が見えるのは2~3か月後だから厄介です。だから早めに分かっている人に助けてもらうべきなのです。その中で最も有効なのが飲食店専門経営コンサルタントを利用することです。できれば開業前から浅くてもよいので付き合っておくべきです。経営コンサルタントには売上を上げたり利益を上げたりする手法は人それぞれ強みがありますが、施策後の売上や利益が安定するまで見てくださる人を探して付き合っておくべきです。
いろいろな業種がありますが、設備投資額の高さが飲食店経営の難しさでもあります。「店開けば何とかなるだろう」的な考えで新規開業する飲食店経営者は多くいますが、経営は博打ではないのでなにかしらの手を打っておくことが必要です。利益が安定的に出せるようになるまでは不安がつきものです。相談できる人を早めに見つけておくべきなのです。
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飲食業界に身を置くならBMIは肥満度じゃないんです!

ビッグマック指数はイギリスの経済専門誌エコノミストが世界54の国と地域のビッグマックの売価を調査し、BMI(The Big Mac Index)を毎年2回発表しています。経済指標 ですが、飲食業のマクドナルドの商品で世界の為替レートを判断するのは飲食業界に身を置く人間としては、おもしろいと思い今回のお話にしました。
ビッグマック指数とは、みなさんご存じのマクドナルドの商品である「ビッグマック」売価を用いて、各国の為替レートが適正か判断する経済指標です。なぜビッグマックかというと、世界各国で同じような材料とレシピで販売されているものが他にはないからです。下記の表で44位の日本のビッグマック売価が480円($3.11)。7位のアメリカのビッグマック売価が894円($5.79)。2025年1月時点のドル円平均レートが154.35円ですから日本円はかなりの過小評価をされていることとして判断されます。BMIがマイナスパーセントで表記されているのは通貨評価が低いことを表しています。
国の物価とは関係ないビッグマックの売価を見比べて独り歩きしているビッグマックが不思議な感じがしました。まあ、それにしてもビッグマックに焦点を当てた人の着眼点はすごいと思いますし、世界経済が身近に感じちゃう、クスっと笑ってしまう指標で飲食店経営も世界経済に食い込むワクワク感も感じてしまいます。
$1=154.35円(2025年1月時点ドル円平均為替レート)で算出
順位 国・地域 BMI指数 売価円換算 ドル売価
1位 スイス 38.04% 1,234円 $7.99
2位 アルゼンチン 20.08% 1,073円 $6.95
3位 ウルグアイ 19.35% 1,067円 $6.91
4位 ノルウェー 15.28% 1,030円 $6.67
5位 ユーロ圏 2.81% 919円 $5.95
7位 アメリカ 0.00% 894円 $5.79
8位 イギリス -1.11% 884円 $5.73
9位 スウェーデン -2.09% 875円 $5.67
10位 デンマーク -5.23% 847円 $5.49
11位 カナダ -6.23% 838円 $5.43
12位 レバノン -7.42% 827円 $5.36
13位 トルコ -8.18% 821円 $5.32
14位 ポーランド -10.01% 804円 $5.21
15位 コロンビア -10.63% 799円 $5.17
16位 シンガポール -10.72% 798円 $5.17
17位 サウジアラビア -12.51% 782円 $5.07
18位 アラブ首長国連邦 -15.36% 756円 $4.90
19位 オーストラリア -15.88% 752円 $4.87
20位 ニュージーランド -17.55% 737円 $4.77
21位 イスラエル -18.57% 728円 $4.71
22位 メキシコ -20.53% 710円 $4.60
23位 チェコ -21.21% 704円 $4.56
24位 チリ -21.45% 702円 $4.55
25位 クウェート -21.52% 701円 $4.54
26位 ペルー -21.78% 699円 $4.53
27位 バーレーン -22.12% 696円 $4.51
28位 ニカラグア -22.66% 691円 $4.51
29位 ベネズエラ -28.79% 687円 $4.45
30位 ホンジュラス -28.79% 636円 $4.12
31位 カタール -28.85% 636円 $4.12
32位 ブラジル -23.90% 621円 $4.03
33位 グアテマラ -30.66% 620円 $4.01
34位 タイ -31.80% 618円 $3.97
35位 オマーン -31.36% 613円 $3.97
36位 韓国 -33.63% 593円 $3.84
37位 パキスタン -34.97% 581円 $3.77
38位 アゼルバイジャン -36.61% 567円 $3.67
39位 ハンガリー -37.02% 563円 $3.65
40位 ヨルダン -39.10% 544円 $3.53
41位 モルドバ -39.15% 544円 $3.52
42位 中国 -39.24% 543円 $3.52
43位 ルーマニア -40.77% 529円 $3.43
44位 日本 -46.29% 480円 $3.11
45位 香港 -46.77% 476円 $3.08
46位 ベトナム -47.66% 468円 $3.03
47位 マレーシア -48.13% 464円 $3.00
48位 フィリピン -50.05% 446円 $2.89
49位 ウクライナ -50.65% 441円 $2.86
50位 南アフリカ -52.04% 429円 $2.78
51位 エジプト -53.60% 415円 $2.69
52位 インド -54.79% 404円 $2.62
53位 インドネシア -56.22% 391円 $2.54
54位 台湾 -58.84% 368円 $2.38
引用:https://www.economist.com/interactive/big-mac-index
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美味しいから売れるのか?

飲食店が何で売れるかを考えたとき「美味しいから売れる」と考える人は少なくありません。飲食店経営者で既に売れて安定している店舗をお持ちの方は、「俺の味が売っている」と考える人が大半です。メディアでも売れている要因を「商品」に重点をおいた記事やニュース、動画発信やブログ発信が大多数を占めます。これらの情報からこれから新規開業に臨む方は「商品力」にどう重きを置くか知っていただきたいと思います。
飲食店の「売る」要素を考えてください。商品や味、ボリューム、コスパ以外にどんな要素が出てくるでしょうか。「接客」や「店内のおしゃれさ」、「名物店主」などを挙げる人もいます。他には「集客の上手さ」や「立地の良さ」、「宣伝力」なんてことも思い浮かんできそうです。売る要素はいろいろ出てきそうですが、どうやら商品に重きを置くのは変わらなそうです。では、こんな考え方はどうでしょうか。「飲食店は美味しい順に売上高が高いのか」答えは「飲食店は美味しい順に売れていない」こうすると商品力を高くすることと売上高の高低の因果関係は崩れます。
美味しいのに売れないと感じている飲食店経営者は、ここの考え方を変えるだけで店舗でやることが変わり、売りやすくなるはずです。飲食店を売るためには、いくつかの要素があります。それは「商品力」「集客力」「販売力」の3つです。この3つの要素のバランスが良いと、売るのに長けている飲食店ということになります。前述した価格やボリュームなどは商品に入ります。
何度かお話ししていますが店舗の持つ販売力以上には売ることは不可能なのです。どんなに美味しくて、食べたい人がたくさん存在したとしても物理的販売力P.S.F以上の売上高にはできません。これを度外視して売上高を求めても実現はしないのです。集客力も販売力あってのものです。「販売力(物理的販売力P.S.F+人的販売力H.S.F)」を100として上限の売上高となります。現実的には余力が必要ですので販売力の8掛け程度の数字を見込んで設計するのが順当なのです。顧客の再来店を促すのも販売力が最も重要な要素です。このことから分かるように飲食店経営で売るためには「販売力」が最も重要で、次に「商品力」、最後に「集客力」となります。
飲食店経営で売るために必要なのは「販売力」6:「商品力」3:「集客力」1程度の割合で力の入れ具合を考えていただきたいのです。けっして商品の手を抜けとか集客はやらなくていいとかそんなことではありませんので、勘違いは禁物です。美味しい商品をつくって集客すれば売れるわけではないことを知ってください。
多くの飲食店経営者は、自店の販売力を度外視して経営しようとします。前述した割合が示すように「販売力」が最も重要なのです。「販売力」を無視して「商品力」「集客力」に注力するのは、とても怖いお話です。
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